墨汁は子供たちが習字や書初めを楽しむ際によく使われますが、衣服に付いてしまうこともあります。
一度付いた墨汁の汚れは落ちにくいものですが、重曹を使ったおすすめの取り除き方をご紹介します。
重曹の多様な用途
重曹は料理材料としてよく知られていますが、洗浄能力も高く、掃除や洗濯にも役立ちます。
また乾燥剤や脱臭剤としても使え、経済的です。
ただし、重曹だけでは墨汁の汚れを完全に落とせないことがあります。
そんなときは、バスマジックリンの併用をお勧めします。
バスマジックリンは強力な洗浄力があり、特にアルカリ性が高いため、重曹との組み合わせで墨汁を落としやすくします。
重曹を使った墨汁の除去方法
まず、墨汁で汚れた衣服に薄めたバスマジックリンを塗り、墨の汚れを浮かせます。
バスマジックリンはアルカリ性で、適度に使うことが重要です。
使い過ぎると衣服を傷める可能性があります。
次に、その上から重曹の粉を振りかけ、40℃前後の温水で軽くもみ洗いをします。
重曹の粒子が研磨剤として機能し、浮かび上がった墨汁を落としやすくします。
この方法はバスマジックリンよりも衣服に優しいといえます。
最後に、重曹で処理した後はたっぷりの水でしっかりとすすぎ、通常の洗濯方法で洗います。
これにより、重曹とバスマジックリンの残留物も除去できます。
これらのステップを踏むことで、墨汁の汚れをかなりの程度まで落とすことが期待できますが、完全に取り除くのは難しいかもしれません。
それでも、この方法なら家庭で手軽に試せます。
ではなぜ墨汁は落ちにくいのか?その原因と対策を解説します。
墨汁の落ちにくさの根本原因
墨汁の主成分である炭素は非常に微細な粒子で構成されており、服の繊維に深く入ります。
さらに、接着剤のようなニカワが含まれているため、繊維に強く固着し、除去が困難です。
専門家でも完全に取り除くことは難しいとされています。
日常の洗濯では特別な対策をしなければ、完璧な洗浄はとても難しいです。
よって墨汁を使う際は、汚れても良い衣服の選択するべきです。
墨汁を落とす際に避けるべき方法
次に、墨汁を落とす際に避けたいアイテムをいくつか挙げます。
中性洗剤
通常使用される中性洗剤は、漂白能力が低く、墨汁のような強固な汚れには向いていません。
これを使用すると、時間と労力を無駄にすることになります。
消毒用エタノールとクレンジングオイル
消毒用エタノールやクレンジングオイルは一般的な汚れにはいいかもしれませんが、墨汁を落とすのには不向きです。
これらの製品は繊維を損傷するリスクが高いことも、おすすめできない理由です。
クレンザー
洗浄力が強いクレンザーも、その研磨成分が繊維を傷つける可能性があるため、特に繊紶な素材では使用を控えるべきです。
服がダメージを受けることがあります。
これらの理由からも、
墨汁を落とすためには、バスマジックリンと重曹の組み合わせがおすすめです。
また、酸素系漂白剤も一つの手段として推奨されます。
酸素系漂白剤で衣服についた墨汁の汚れを落とす方法
衣服についた頑固な墨汁の汚れを、酸素系漂白剤を使ってお掃除する方法を紹介します。
ステップ1: 汚れた衣服を下処理する
最初に、汚れている部分に直接酸素系漂白剤の水溶液を塗ります。
この時、漂白剤は衣服の材質に合わせて薄めたり、原液のまま使用したりすることができます。
ポイントは汚れに直接触れさせることです。
ステップ2: 浸け置き洗いをする
次に、漂白剤を塗った部分を中心に、衣服全体を1時間~2時間程度、ぬるま湯に浸けます。
この時の水温は30℃から40℃が理想です。
水が冷たすぎると漂白剤の活性が低下し、熱すぎると衣服が痛む原因にもなります。
ステップ3: 通常の洗濯をする
浸け置き後、衣服を通常通り洗濯機で洗います。
この時、洗濯機の設定は「デリケート」や「手洗い」モードを選ぶと良いでしょう。
また、洗剤は普段使っているものをそのまま使用して大丈夫です。
ステップ4: 乾燥させる
最後に、洗濯が終わったら、衣服を自然乾燥させます。
可能な限り日陰で干し、直射日光は避けてください。
日光に長時間さらすと、色褪せや生地が傷む可能性があります。
注意点
酸素系漂白剤は色柄物やデリケートな素材に使用する際は、事前に目立たない部分でテスト洗いを行うことをお勧めします。
また、漂白剤の使用は、衣服の洗濯表示を確認してから行ってください。
特に「漂白不可」と記載されている場合、この方法は避けましょう。
洗える墨汁の選択
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墨汁の汚れが心配な方には、洗える墨汁の使用が便利です。
通常の墨汁と比較しても色の差はほとんどなく、簡単な浸け置き洗いで簡単に除去できます。
これにより、衣服を汚した際の手間を減らすことが可能です。
まとめ
墨汁を扱う際には、重曹とバスマジックリンを組み合わせることで、汚れをある程度取り除くことができます。
完全に取り除くのは難しい場合もありますが、他の一般的な洗浄方法に比べておすすめです。
また、酸素系漂白剤を使ったお掃除方法もあるので、試しやすい方を選択してみて下さい。
それでも衣服に墨汁の汚れがつくことが心配な場合には、消えるタイプの墨汁を使用することをお勧めします。
これにより、習字の楽しみはそのままに、汚れへの心配を軽減することができます。