パイナップルリリーの見頃が過ぎた後のケアのポイントをご案内します。
開花後のケアを行うことで、次のシーズンもきれいな花を楽しむことが可能になるので、ポイントを押さえておきましょう。
まず花が終わり、最後の花びらが閉じたら、花茎を根元近くで切ります。
これによって、翌年も美しい花を楽しむための準備を促します。
しかし、種を採取したい場合は少しの間花茎を残しておく必要があるので、目的に合わせて調整してください。
また、秋までは、適切な水やりと肥料の与え方を心がけるとよいです。
そして冬になると一部寒冷地を除き、地面に植えておいた球根は、多少の低温に耐えることができます。
霜が降りる環境にある場合は、根元周辺に腐葉土を使ってマルチングすることが寒さ対策になる場合があります。
開花後のパイナップルリリーのお手入れ方法
パイナップルリリーの花の見ごろが終わったあとのケアについて説明します。
開花済の花
パイナップルリリーの花が終わったら、開花済の部分を取り除きましょう。
そのままにしておくと見た目が悪くなり、カビの原因になることも。
花穂
花が終わった後は、花穂を根元から切り取ります。
これを怠ると球根が痩せてしまい、次の年に花が上手く咲かない可能性があります。
パイナップルリリーは多年草なので、球根を大切にしていくことが重要です。
肥料
開花が終わったら、肥料を根元に与えましょう。
秋の終わりの葉が茶色くなるまでは、1ヶ月に一度程、薄めた液体肥料をあげるのがおすすめです。
秋が過ぎ、葉が茶色になったら休眠期に入るので、肥料はもう必要ありませんよ。
そして冬を越し、5月ごろになったら、また肥料を与えることをお勧めします。
水やり
葉があるうちは水を切らさないようにしてください。
地植えの場合、特に過度に水やりをする必要はありませんが、鉢植えの場合は土が乾いたら水をしっかり与えます。
10月からは徐々に水の量を減らし、11月から3月までは水やりを停止し、休眠させましょう。
寒さ
パイナップルリリーは寒さに比較的強いですが、寒冷地では根元を落ち葉などの腐葉土を使ってマルチングすることをお勧めします。
日当たりが良く、雨の直接当たらない場所で鉢植えを管理してください。
また寒冷地では、球根を掘り出して保存し、春になったら再植えすることもできるので、検討してみてください。
パイナップルリリーの植え替え方法
パイナップルリリーは、庭に直接植えている場合は2~3年に一度、鉢植えの場合は毎年、土を新しくして根が詰まるのを防ぐことが重要です。
根が詰まっていると以下のようなサインが見られます。
- 鉢の底から根が突き出ている
- 球根が土の表面を押し上げるように見える
鉢植えのパイナップルリリーを植え替える際には、現在使用している鉢よりも少し大きめの鉢と新しい土を用意しましょう。
植え替えに適した時期は、花が開花する前の3月から5月の間です。
パイナップルリリーの増やし方
パイナップルリリーを増やすには、以下の3つの方法があります。
- 種を播く
- 葉挿しで根付かせる
- 球根を分ける
これらの方法は、それぞれ説明します。
種えを播く
花が終わった後にできる種を利用して、パイナップルリリーを開花させることができます。
種子を得たい場合は、花が終わってもすぐに花茎を切らずに残しておきます。
ただし、花茎を残すと、球根によくないということも覚えておきましょう。
もう一つ覚えておきたいことは、採取した種子を播種すると、花が咲くまで数年かかるため、すぐに花を楽しみたい方には不向きかもしれないということです。
葉挿しで根付かせる
葉を使った挿し木は、特に葉が肉厚になりやすい、5月頃に暖かく湿気のある時期に行うと、根付きやすくなります。
しかし、細かくて薄い葉の場合は、根が生えるより先に腐る恐れがあるため注意が必要です。
この挿し木の方法は簡単で、葉を5~7センチメートルの長さで切り取って、一端を土に挿すだけです。
このとき葉の根本が下に向くようにするようにしましょう。
切り口を上にしてしまうと、新しい芽が出ないです。
また、葉挿しの場合は、土にバーミキュライトを混ぜるのがおすすめ。
水はけが良くなり、後の管理も楽になります。
根が生えてきたら、丁寧に取り出して鉢や地面に植え替えましょう。
ただし葉挿しを行った場合も、花を咲かせるのに3年程度かかるので、すぐに花を咲かせたい方には不向きかもしれません。
球根を分ける
パイナップルリリーは球根を分けることで増やすことできます。
球根を分ける時は、親球根から自然にできた小球根を慎重に取り分けます。
球根を取り分けるのは、春の3月から5月に行ってください。
球根の保管方法について
寒冷地においては、球根を一度土から掘り起こし、保管する方法がおすすめ。
その場合、掘り起こした後の球根は、きちんと乾燥させてください。
保管場所は、「霜が降りない程度の温度を維持できる」「温度変化が最小限に抑えられる」環境がいいです。
まとめ
パイナップルリリーの開花後のケア方法についてお伝えしました。
開花が終わったら、まず開花済の花を取り除きましょう。
そして、根元から花穂をカットし、薄めた液体肥料を与え、秋になり葉が落ちるまでは、月に一度の施肥を続けます。
葉が落ち、休眠期に入れば、もう肥料を与える必要はありません。
水やりも、葉が生きている間は定期的に行いますが、11月から翌年の3月までは中断して構いません。
もし寒冷地の場合は、球根が凍らないように保護してください。
植え替えは、2~3年に一度行うか、あるいは毎年行うのが良く、春がそのタイミングです。
パイナップルリリーの増やし方には、種をまく方法、葉挿し、球根を分ける方法があります。
花を早く見たい方には「球根を分ける方法」がおすすめ。
肥料のタイミングや水分の管理に留意して、きれいな花を楽しみましょう。