未開封の墨汁の品質保持期間は、膠性墨汁が約2年、合成樹脂墨汁が約5年といわれています。
ただし、保存状態によってはこれ以上保持できる場合もあります。
墨汁が粘り気を帯びたり、異臭がする場合は、使用を控え廃棄することが推奨されます。
また、合成樹脂墨汁は腐ることはないですが、劣化すると書き味が悪化することも。
開封後の膠性墨汁は防腐剤を含んでいるため腐りにくいですが、1年以内の使用を推奨します。
一度使用した墨汁を容器に戻すと品質が落ちるため、それは避けましょう。
もし墨汁が余った場合、不要な布や紙で吸収させた後、ゴミ袋や牛乳パックに入れて廃棄してください。
膠を使用した墨汁は、排水管から悪臭が発生する可能性があるため、シンクや排水管に流すのは避ける必要があります。
墨汁の保存期間と未開封時の品質保持
未開封の墨汁の保存期間
未開封の墨汁の品質保持期間は以下のようにいわれています。
- 膠性墨汁:約2年
- 合成樹脂墨汁:約5年
保存状況によってはこれ以上も可能ですが、劣化すると書き味や墨の発色が悪くなることがあります。
開封後の保管と使用期限
市販の墨汁は防腐剤が含まれているため、開封後は1年を目安に使用することが望ましいです。
残った墨汁は新鮮さを保つために半年以内に使用し、それ以上残る場合は廃棄を考慮しましょう。
墨汁は腐る?対策は?
市販されているコストパフォーマンスの良い墨汁には通常、防腐剤が配合されており、腐敗しにくい特性があります。
しかし、高品質な墨汁は防腐剤が少ないため、腐る可能性が市販のものに比べ高いです。
膠性の墨汁に粘りが出てきて、特有の動物のような臭いが生じたら廃棄しましょう。
これは、墨汁に含まれる動物性タンパク質が原因です。
対照的に、合成樹脂製の墨汁は時間が経っても腐敗することはありませんが、劣化は避けられません。
余った墨汁の適切な処分方法
吸収材を使った墨汁の廃棄方法
余った墨汁は布や紙に吸収させて廃棄する方法が一般的です。
墨汁がゴミ収集車内で袋が破れる可能性を考慮し、作業員や周囲の環境へのリスクを低減します。
この方法は多くの自治体でも推奨されています。
使用できる吸収材には以下があります。
- キッチンペーパー
- 新聞紙
- ティッシュ
- 使用済みのタオル
- 古布
具体的な吸収方法
例えば新聞紙を使用する場合、墨汁を直接垂らすと周囲が汚れる恐れがあります。
そこで、ビニール袋や再利用した紙パックを使う方法がおすすめです。
これらの容器に吸収材を入れてから墨汁を加えると、周囲を汚すリスクがかなり低減されます。
処理後のビニール袋はしっかりと結び、紙パックは上部をテープなどで封じて、可燃ごみとして廃棄しましょう。
墨汁の容器の処理方法
墨汁の容器は、ほとんどがプラスチック製になっていると思われます。
よって洗浄後にプラスチックごみとして廃棄できます。
ただし、自治体によってはプラスチックの分類や廃棄方法が異なるため、地元の規則を確認することが重要です。
墨汁を排水に流すべきでない理由
洗面台やシンクが汚れやすく、通常の洗剤では落としにくいため、流すことはおすすめできません。
また、以下のような可能性もぬぐい切れないということも理由になります。
- 下水処理システムですべてが処理されない可能性がある
- 排水管から不快な臭いが発生することがある
墨汁の成分と特性
墨汁の主要成分
墨汁には主に以下の三つの成分が含まれています。
- 炭
- 膠(動物性接着剤)
- 防腐剤
膠は動物の骨や皮を煮出して作られる接着剤であり、動物性タンパク質が含まれるため、防腐剤は欠かせません。
そのため防腐剤が効かなくなった墨汁を排水管に流すと、不快な臭いが発生することがあります。
そのため、排水管に流すことは避けるべきです。
墨汁のその他の成分
最近では耐久性が高く、臭いが少ない合成樹脂製の墨汁も普及しています。
使い切れない墨汁を廃棄するのは惜しいですが、保存して使用期限ギリギリまで利用して、使い切れない分は廃棄することが推奨されます。
墨汁の取り扱いと清掃方法
墨汁を処理する際には、床やテーブル、シンクにこぼれる可能性があります。
特にシンクで洗うと汚れが残りやすいです。
また床やテーブルに墨汁をこぼした場合は、乾く前に速やかに拭き取らないといけません。
汚れを落とす方法としては、メラミンスポンジを使用するか、歯ブラシに歯磨き粉をつけてこする方法があります。
衣服に墨汁の汚れがついてしまった際のクリーニング方法については以下を参考にしてみてください。
まとめ
墨汁は使用期限を守り、適切に処分することをおすすめします。
墨汁を処分する際は、排水管を使用せず、使い古しの布や紙に吸収させて捨てる方法が最も簡単です。
床やフローリングに墨汁が落ちた場合は、時間が経つにつれて落ちにくくなるため、早めに対応しましょう。